暗い日
The Gloomy Day
ピーテル・ブリューゲル
作品解説
『暗い日』はアントワープの銀行家であったニクラース・ヨンゲリングの注文で1565年にピーデル・ブリューゲルによって製作された作品です。この作品は6つの絵からなる連作月暦画の一つであり、この絵画は2月頃の厳しい冬の様子を描いた作品です。この作品では謝肉祭を祝う様子が描かれています。四旬節に入る前の、食肉などの自粛事項との告別を行うお祝いである謝肉祭ではワッフルを食べるのが当時の伝統で、この絵画の中でもワッフルを食べる少年が描かれています。一方背景の広大な自然と村の風景は、厳しい冬の寒さとどんよりとした暗さを感じさせます。ノスタルジックな雰囲気の色彩はピーデル・ブリューゲルらしい表現だと言えます。
制作年
1565年
素材/技法
油彩パネル画
制作場所
ベルギー