アルバの聖母
Alba Madonna
ラファエロ・サンティ
作品解説
ラファエロに最も依頼が多かったのは、聖母子像なのでしょう。この作品も聖母マリアと幼児キリスト、幼児洗礼者聖ヨハネを典型的なイタリアの田園風景を背景に描いています。十字架の表現も、ほかに見ることができるものです。ただこの絵は、聖母マリアを含め、皆が十字架を見つめているのです。この作品はノーチェラ・ディ・パガーニのオリヴェターニ教会への献上用に描かれましたが、その後、スペインの貴族アルバ家が所有していたため『アルバの聖母』と呼ばれています。その後、エルミタージュ美術館の全身だった王室コレクションとして購入されましたが、ロシア革命による財政難でアメリカ人実業家アンドリュー・メロンが購入しました。彼は大富豪で、新たな美術館ナショナル・ギャラリー・オブ・アートの建設費用を遺贈した上、さらに自身の絵画コレクションを新設されるナショナル・ギャラリー・オブ・アートへ寄付しています。
制作年
1510年
素材/技法
板に油彩
制作場所
ローマ