最後の審判
The Great Last Judgement
ピーテル・パウル・ルーベンス
作品解説
『最後の審判 』は多くの芸術家に好んで取り入れられた作品ですが、ピーテル・パウル・ルーベンスの『最後の審判 』も傑作の一つです。イエスによる人類の救済と断罪の審判の場面が描かれており、画面右下には地獄の使者に頭を噛み砕かれる罪人が恐ろしい表情で描かれており、カラヴァッジョの陰影を使った作風が見られます。一方中央左側には天上へと導かれる救われた者が描かれており、躍動感のある人体表現になっています。ピーテル・パウル・ルーベンスはヴェネツィアでティツィアーノから画面構図の表現を十分に学び、またローマでミケランジェロからは肉体表現を学びましたが、この『最後の審判 』には両者の影響と華やかなルーベンスらしい光の表現が見事に現れています。
制作年
1615-1618年
素材/技法
油彩、キャンバス
制作場所
アントワープ