雨霽る
Mountain after a Shower
横山大観
作品解説
雨霽る(あめはる)は大観の集大成とされている山海二十題の中の一作で、雨上がりの山々を描いた大観の水墨画の中でも五本の指に入る名作です。降雨の後に晴れ渡る山並みの流動感を描いたこの作品は、紀元2600年という奉祝を意識したものとされていて、大観が日本そのものを深く思う気持ちが伝わってきます。そして、大観が愛してやまなかった富士山が彼方にそびえる姿と、手前の山並みにの中ほどに僅かに見えるお寺の塔に、大観の人間らしさが見えます。
制作年
1940年
素材/技法
紙本墨画
制作場所
東京