彗星

Comet

横山大観

作品解説
彗星(すいせい)は大観の自由で柔軟性のある感性が突出した水墨画で、1910年に地球に近づいたハレー彗星が描かれています。制作されたのは1912年ですが、当たり前のようにありとあらゆる情報が飛び交う現代とは異なり、ハレー彗星がどのようなものかも一般的に知られていない日本国内で、その存在を描こうとした大観の視点にはただただ驚かされます。深い山々を覆う夜空は薄墨で描かれており、彗星の核には胡粉が使用されています。また、彗星の核からのびる尾は残り墨で表されています。その瑞々しい表現力は全く古さを感じさせません。
制作年
1912年
素材/技法
絹本墨画
制作場所
東京
所蔵美術館
    個人蔵
ジャンル