木兎
Horned Owl
横山大観
作品解説
木兎(みみずく)は暗闇の中、枝にとまるミミズクを描いた作品で、墨の濃淡を活かした夜の深い闇を空気感と共に見事に表現しています。大観は他の作品でもミミズクを描いていますが、夜を描くことに大変苦労したと言われております。この作品では、息を潜めてジッとこちらの様子をうかがっているミミズクの表情が絶妙で、その息遣いまで聞こえてきそうな緊張感が伝わってきます。ミミズクの目には金泥が使用されており、暗闇の中での存在感を描き出しているのは流石と言えます。
制作年
1929年
素材/技法
絹本墨画淡彩
制作場所
東京