竹梅図屏風

Bamboo and plum tree

尾形光琳

作品解説
尾形光琳作『竹梅図屏風』は、吉祥のモチーフである「松竹梅」のうち、竹と梅のみを描いた屏風です。五弁の花を円く描くものを光琳梅とも言います。この作品は竹梅以外には何も描かず、紙本金地の余白を残すという大胆な構図から成っています。竹は慎重な筆でゆっくりと描き下したのに対し、梅は速筆を走らせた簡略な描写です。横長の屏風に縦の竹が並ぶ構図は不思議と安定感があり、光琳のセンスの良さを感じさせます。呉服商「雁金屋」の当主・尾形宗謙の次男として生まれた光琳は生来遊び人であったと言います。そのうち財産が底をつき、生計を立てるために始めたのが絵でした。しかし光琳は絵にこそ自分の天分があるといつも言っていたといい、その言葉通りこの絵には光琳の並ではない才能が感じられます。
制作年
18世紀
素材/技法
紙本金地墨画
制作場所
日本
所蔵美術館
ジャンル