槙楓図屏風

Black pines and maple trees

尾形光琳

作品解説
『槙楓図屏風』は俵屋宗達筆の同名の屏風の模写ですが、構図やモチーフの形、彩色表現などにでは、俵屋宗達の作品とは異なり、尾形光琳らしい大胆で装飾的な表現が特徴となっています。俵屋宗達は生没年のわからない人物で、尾形光琳との間に直接的な師弟関係があったかどうかはわかっていませんがこの『槙楓図屏風』だけでなく『松島図屏風』や『風神雷神図屏風』と言った宗達の名作の多くを模写しており、光琳が宗達から大きな影響を受けていたのは確かです。尾形光琳の『槙楓図屏風』においてより鮮明な補色対比が用いられているのは、光琳の得意とする色彩表現とも言え、当時の人々の目にも都会的でファッショナブルに映りました。
制作年
18世紀
素材/技法
紙本金地着色
制作場所
日本
所蔵美術館
    東京芸術大学大学美術館
ジャンル