あぜ道
AZEMICHI(a path between rice fields)
会田誠
作品解説
「あぜ道」は会田誠の代表作とも言える作品です。会田誠の個展「道程」のメインビジュアルとしても起用されました。セーラー服を着た女子高生の後ろ姿、その髪の毛の分け目がそのまま果てしなく続くあぜ道へと続いている様子が描かれています。会田誠は美少女、とりわけ女子高生をモティーフとして好んで描くことが多い作家です。「不自然な自然」「気味の悪い気持ち良さ」なんとも言えない違和感が対峙した鑑賞者を襲います。この作品は「国民画家」としても名高い日本画家、東山魁夷の《道》(1950年)のパロディー作品だということは有名ですが、会田誠は「東山魁夷」と「女子高生」というかけ離れた2つのモティーフによる奇妙なコラボレーションを実現させることに意義を見出していることがわかります。これはこの後の会田誠の作品における、決して交わることのない事象の交わりを絵画で表現する、というコンセプトへと繋がっていきます。
制作年
1991
素材/技法
岩顔料、アクリル絵具、和紙、パネル
制作場所
日本