砂と街と

Sand and the city

船越桂

作品解説
『砂と街と』は舟越桂の1986年の作品です。舟越桂は1980年頃から楠を素材に半身像を制作しています。この作品は彼の初期の頃の作品で、木彫りの男性像はまっすぐと遠くを見つめていて、どこか哀愁を感じる表情です。彼は彫刻家の父親を見て育ち、幼い頃から西洋美術に触れていたと言います。大学院生の時に依頼を受けてクスノキに聖母子像を彫った時のが彼の木彫り作品の始まりです。人肌に近い色は温かみがあって滑らかに見えます。硬すぎず、やわらかすぎず、木にノミが入っていく感触が心地よいと彼は言います。思わず見入ってしまうような美しさが彼の作品には感じられます。
制作年
1986年
素材/技法
楠に彩色、大理石
制作場所
日本
所蔵美術館
    個人蔵
ジャンル