フォービズム

Fauvisme
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フォービズムは20世紀のはじめにフランスで起こった絵画運動で、野獣派や野獣主義、フォーブとも言います。
後期印象派を代表する画家、ゴッホ、ゴーギャン、セザンヌらの作品に刺激された当時の若い画家たちが、原色を主体とする激しい色彩と大胆な筆づかいで、荒々しくも力強い作品を描きました。

1905年にパリで開催された展覧会サロン・ドートンヌで、強烈な色彩と激しいタッチの絵画が展示されている一室に飾られていた彫刻を見た、フランスの批評家ルイ・ボークセルが、「野獣(フォーヴ)の檻の中にいるドナテロ(イタリアの彫刻家)のようだ」と評したことが、フォービズムという通称の由来とされています。

フォービズムを代表する画家は、アンリ・マティス、アルベール・マルケ、アンリ・マンギャン、シャルル・カモワン、モーリス・ド・ヴラマンク、アンドレ・ドラン、ラウル・デュフィ、オトン・フリエス、ジョルジュ・ブラック、キース・ヴァン・ドンゲン、ジャン・ピュイなど。

当初、フォービズムのメンバーは同一歩調を示していましたが、1907年ごろからそれぞれの画家が独自の表現を探求するようになり、わずか数年でグループは解散します。
けれどその後、フォービズムの作品に影響を受けた日本人の画家、前田寛治、佐伯祐三、里見勝蔵らがフォーブ的な作品を描くようになり、フォービスムを基調とした「1930年協会」を結成、フランスで起こったフォービズムの運動は日本の画家たちによって「日本的フォービスム」と呼ばれる新しいスタイルを生み出しました。
関連アーティスト
ギュスターヴ・モロー,アンリ・マティス,アンドレ・ドラン,ジョルジュ・ルオー,モーリス・ド・ヴラマンク,キース・ヴァン・ドンゲン,ジョルジュ・ブラック