ロココ美術

Rococo Art
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ロココ美術はバロック美術の次代を担った美術様式です。18世紀のフランス、ルイ15世の時代に始まりました。「ロココ」というのは、岩を意味する「ロカイユ」から名付けられました。バロック様式の庭園に多く見られた貝殻入りの洞窟から、その曲線を多く用いる繊細な装飾をロココと呼ぶようになったのです。ロココは、美術はもちろん、建築や家具など、文化をあらわす言葉としても使われています。とくにルイ15世の愛妾だったポンパドゥール夫人のサロンなどが、ロココの最盛期といえるでしょう。その特徴は、優美で甘美、軽快で明るい色使いなどです。有名な画家に、アントワーヌ・ヴァトー、フランソワ・ブーシェ、ジャン・オノレ・フラゴナールなどがいます。とくにヴァトーは「シテール島への巡礼」で優美な男女が集う雅宴画(フェート・ギャラントともいいます)を確立するなど、時代の先駆者になりました。またこの時代は、1725年に第一回サロン・ド・パリが行われるなど、アカデミーが力を持ち、美術が大衆へと広まった時代でもあります。同時に美術批評がはじまり、哲学者でもあったディドロは、ブーシェやナティエの作品を軽佻浮薄で官能的な刺激が強すぎると評しています。
関連アーティスト
アントワーヌ・ヴァトー,フランソワ・ブーシェ,ジャン・オノレ・フラゴナール,モーリス・カンタン・ド・ラ・トゥール