百貨店圖 日本橋三越

Department Store: Nihonbashi Mitsukoshi

山口晃

作品解説
『百貨店圖 日本橋三越』は、京の名所や人々を描いた「洛中洛外図」の様式が取り入れられています。六本木を描いた作品にも同じように、「洛中洛外図」の手法が使われています。この絵の特徴は、中心がひとつではないこと。見ている人は、あれもこれもと、様々な箇所に目を奪われるのです。西洋絵画だと、ヒエロニムス・ボッスに似ていますね。また、平安中期に生まれた「吹抜屋台(ふきぬきやたい)」という技法も使われています。これは、建物の屋根や天井を取り払い、室内を上からのぞき込むようにして描く技法です。これにより、買い物客や店員で賑わう店内の様子がより際立つんですね。この絵では、様々な時代の人々が入り乱れ、それぞれ楽しそうに時間を過ごしています。
制作年
2004年
素材/技法
紙にペン、水彩
制作場所
東京
所蔵美術館
    株式会社三越伊勢丹
ジャンル