セビーリャの水売り

The Waterseller of Seville

ディエゴ・ベラスケス

作品解説
「セビーリャの水売り」はベラスケスがまだマドリードに移動する前に描いたもので、ベラスケスが描いたボデゴン(厨房画)の中でも最高傑作と言われている作品です。大きな壺の質感が見事に表現されており、全体的に暗いイメージで描かれている中で、少年が手に持っている丸いグラスの輝きが際立っています。「卵を調理する婆」と同様に手の指の描写が見事で、絵画の中の人物たちはいまにも動き出しそうです。グラスの中にはイチジクの実が入れられていますが、これは水の新鮮さを保つために用いられていた当時の風習で、セビーリャでは現在も行われています。
制作年
1620年
素材/技法
キャンバスに油彩
制作場所
セビーリャ
所蔵美術館
    ウェリントン美術館
ジャンル