種まく人

The Sower

フィンセント・ファン・ゴッホ

作品解説
「種蒔く人」という画題に強い関心を持っていたゴッホは、そのテーマで生涯に30点以上もの素描と絵を残しました。この「種蒔く人」の制作は1888年の秋、ゴーギャンと共に生活していた頃のことです。ゴーギャンの主張は、ゴッホはリアリティよりも彼のイマジネーションに従って描くべきだというものでした。この絵を見ると、その色づかいにゴッホの感情と情熱が表れて出ていることが分かります。彼は緑を帯びた黄色で空を、紫で麦畑を描きました。そして明るく輝く黄色を太陽に使い、光輪のように表現しました。農夫の頭の後ろに輝く光輪は、まるで彼を聖人のように変化させるのです。
制作年
1888年
素材/技法
キャンバスに油彩
制作場所
フランス
所蔵美術館