うねりの春
Sinus Spring
イケムラレイコ
作品解説
幼少期に自然災害で被災した記憶が蘇ったという東日本大震災以降は、それまでよりも大きな画面に描かれた作品を発表しています。『うねりの春』では、少女は風景を思い描いているようにも見えますが、それと同時に少女が存在している風景とも見ることができる、幻想的であり現実的でもある「ゆらぎの」世界が表現されています。イケムラレイコは1970年代にスペインに渡り、その後スイスで現代美術家として本格的に活動を開始、1980年代からはドイツを拠点に活躍をしています。海外での活動を通し、地球上に存在する共同体にいながらも他者であり続ける自らを象徴するように、相対するものの中間に存在する揺らぎを表現し、人間の存在と多様性を根源的に問い続けています。
制作年
2018年
素材/技法
不明
制作場所
不明