馬鈴薯植え

Potato Planters

ジャン・フランソワ・ミレー

作品解説
この「馬鈴薯植え」は「晩鐘」「落穂拾い」と並ぶミレーの大作です。1867年パリ万国博覧会の美術展覧会が開催され、ミレーはこれに一室を与えられ、「馬鈴薯の収穫」「死と木こり」「落穂拾い」「夕暮れに羊を連れ帰る羊飼い」「羊の毛を刈る女」「羊飼いの少女」「馬鈴薯植え」「晩鐘」「羊の牧舎、月光」という9点の代表作を出展しました。これによってミレーは、巨匠としての名声を確立したのです。緻密な構図と巧みな色づかいにより、ミレーは農民の家族と彼らの生きる土地を一体化した調和のもとに描きました。籠の中に眠る赤ん坊は豊穣と新たな世代の誕生を示唆し、またヨセフとマリア、イエスの貧しくも聖なる家族を思い起させるものでもあります。農民のささやかな日常を描くことは、当時の美術界の権威の中では、評価されないことでした。しかしミレーは農民の労働こそが人間の尊厳の姿であるとの信念を貫き、ありふれた日常の営みを、宗教画や歴史画に匹敵する作品にまで引き上げたのです。
制作年
1861年頃
素材/技法
キャンバスに油彩
制作場所
フランス
所蔵美術館
ジャンル