手紙を書く婦人と召使

Lady Writing a Letter with her Maid

ヨハネス・フェルメール

作品解説
この作品はフェルメールが新機軸を試みたといわれていて、絵画の中心点が複数存在します。また、作品が持つ物語性がひとりの人物像のみに集中していません。座った女性の背後に立つ召使いは、腕組みをしながら女性が手紙を書き終えるのを待っています。ですが、それぞれが配されている位置を見ると、この両者がお互いをあまり意識していないように見えるのです。召使いの視線は窓の外に向けられていますが、これは主人の女性が手紙を描き終えるのをイライラしながら待っていることを示しているとされています。他の説には、召使いの態度はむしろ女主人と共謀し、恋文を書き送っているのではないか、というのもあります。
制作年
1670年から1671年ごろ
素材/技法
キャンバスに油彩
制作場所
デルフト
ジャンル