消えない水滴

A waterdrop that does not disappear

船越桂

作品解説
『消えない水滴』は岩手県盛岡市出身の彫刻家・舟越桂の作品です。この作品はモデルの特徴が出ておらず素朴です。白いシャツに茶色のジャケットを着た木彫りの男性像はまっすぐと遠くを見つめています。両眼を少し外に向けることで、鑑賞者と目が合うことはなく、それにより遠くを見つめているような効果が生まれるのです。この男性の感情が読み取れませんがどこか哀愁を感じます。船越桂の彩色された木彫に大理石の目をはめ込んだ手法と像の持つ憂いを帯びた表情は彼の独特のスタイルで、初期の頃から一貫しています。
制作年
1986年
素材/技法
楠に彩色、大理石
制作場所
日本
所蔵美術館
    兵庫県立美術館
ジャンル