青いガラスの夜

Blue glass night

船越桂

作品解説
『青いガラスの夜』は岩手県盛岡市出身の彫刻家・舟越桂の作品です。この作品はタートルネック姿の下を見下ろす半身像で、モデルの特徴が出ておらず素朴で西洋的です。まるで修道女のような雰囲気が出ています。舟越の父も彫刻家であり、彼が彫刻を学ぶことになるのは自然な流れでした。物心ついたときから西洋美術や石膏像などを見て育ち自分も彫刻家になるのだろうと考えていたと言います。さらに彼の家庭は皆クリスチャンで、毎週教会に通っていたといいます。木彫で聖母子像を彫る依頼を受けたことが木彫を始めるきっかけになったといい、この『青いガラスの夜』に限らず舟越の作品には西洋的な要素があります。大理石の目は異国の雰囲気を感じさせますが、メランコリックでミステリアスな表情も彼の作品の魅力です。
制作年
1993年
素材/技法
楠に彩色、大理石
制作場所
日本
所蔵美術館
    個人蔵
ジャンル