遅い振り子

A slow pendulum

船越桂

作品解説
『遅い振り子』は舟越桂の作品です。頭部と胴体の前・後が逆で、手も通常ではあり得ない位置にある像ですが、1990年代初め~2000年代初め舟越の作品にはこのような特徴がしばしば現われました。特に胴体部に大きな特徴が現れて、『消えない水滴』や『ルディーの走る理由』のような忠実な人体表現はされていません。彼の作品はシュルレアリスム的要素を持つようになりますが、必ずそこにはメランコリックでミステリアスな雰囲気が残ります。「人間が悲しみを持ちながらもちゃんと存在して生き続けていくということ」を一つの作品に入れているのだと言います。
制作年
1992年
素材/技法
楠に彩色、大理石
制作場所
日本
所蔵美術館
ジャンル