壁際に立つ山

A mountain standing on the wall

船越桂

作品解説
『壁際に立つ山』は舟越桂の1996年の作品です。胴体を山に見立てたような像ですが、教会の修道女のような雰囲気が出ています。彼の家庭は皆クリスチャンで、毎週教会に通っていたといいます。木彫で聖母子像を彫る依頼を受けたことが木彫を始めるきっかけになったといい、少なからずこの作品にもそういった出来事に影響された要素が見られます。1990年代初め~2000年代初め舟越の作品にはこのように胴体部に大きな特徴が現れて、シュルレアリスム的要素を持つようになります。必ずそこにはメランコリックでミステリアスな雰囲気が残り、それが彼の作品の最大の魅力となっています。
制作年
1996年
素材/技法
楠に彩色、大理石
制作場所
日本
所蔵美術館
    個人蔵
ジャンル