雪の上の影

Shadows on the Snow

船越桂

作品解説
『雪の上の影』は舟越桂の2002年の作品です。ひとつの胴体に二つの顔を取り付け、寄り添っているようです。1990年代初め~2000年代初め舟越の作品にはこのように胴体部に大きな特徴が現れて、シュルレアリスム的要素を持つようになります。必ずそこにはメランコリックでミステリアスな雰囲気が残り、それが彼の作品の最大の魅力となっています。彼はまず彫刻家の父親から大きな影響を受け、西洋のミケランジェロ、日本の仏像と歳を重ねるごとにさまざまな作品から影響を受けてきました。さらにピーテル・ブリューゲルについては「少し奥があって、精神性が深い、過去に悲しいものを持っているような人間たちが描かれている」と語っており、舟越桂自身の作品への影響が見られます。
制作年
2002年
素材/技法
楠に彩色、大理石
制作場所
日本
ジャンル