行く春

Parting Spring

川合玉堂

作品解説
「行く春」制作の前年の秋と同年の早春に、河合玉堂は秩父の長瀞(ながとろ)にスケッチ旅行に出かけ、川下りを楽しんでいます。その風景をもとに、小雪のように舞い、流れる桜の花びらをあしらったのがこの「行く春」です。玉堂は繰り返し同じリズムでまわる水車に特に興味を覚え、その動きを再現し伝えるために、川の水が勢いよく流れ下る様を表現するのに最も苦心したと言います。自然の雄大さと激しさも併せ持つ表情、季節の移ろいの繊細さとはかなさ、そしてその中で生きる人々の生活。玉堂の目はそのあわいの姿を切り取り、詩情豊かな情景を再現しています。
制作年
1916年
素材/技法
紙本彩色 屏風 六曲一双
制作場所
日本
ジャンル