ジューサーミキサー

Blender

会田誠

作品解説
同作家の作品「灰色の山」を彷彿とさせる、大量の裸の少女がミキサーにかけられている瞬間を描いた作品です。縦約3メートルに及ぶ大作ですが、一人ひとりの少女の表情まで細かく描かれている点が「灰色の山」との大きな違いです。真下の少女がミキサーの刃ですり潰され赤く染まっているにもかかわらず、少女たちは楽しげに舞っているようにも見えます。もっと言えば、真っ赤な血の海の中から微笑みながらこちらをじっと見据えている少女さえいます。この作品はミケランジェロの「最後の審判」をモティーフとして描かれており、魂を失ったその先の世界が表現されています。会田誠は、14歳の時にこの構図やアイデアを閃き、デリケートでシャイだった少年時代において、ミキサーに裸の少女が閉じ込められているという奇妙な光景に当時はなんの変態性も残虐性も感じておらず、自然な発想であると話しています。
制作年
2001
素材/技法
アクリル絵具、キャンバス
制作場所
日本
所蔵美術館
    高橋コレクション
ジャンル