朝顔狗子図

Puppies and Convolvulus

円山応挙

作品解説
『朝顔狗子図』は1784年の板絵で、朝顔と子犬たちがたわむれる様子が描かれています。現在は三井財閥総帥であった益田孝から東京国立博物館に寄贈されています。じゃれ遊ぶ子犬たちの愛くるしさと群青と緑の配色の朝顔はなんとも可愛らしい作品です。そして子犬の毛並みの描写やそれぞれの表情をみると円山応挙の写実性の徹底ぶりが感じられます。この絵はもともと現在の愛知県にある明眼院(みょうげんいん)の書院に廊下を仕切る引き戸、杉戸のひとつとして描かれました。下3分の1に寄せて描いた構図はこの廊下を歩く子どもたちの目線に合わせて描かれたとも考えられます。細密な表現で作品を製作した円山応挙は、18世紀の京都画壇では狩野派を凌いで人気絵師となりました。
制作年
1784年
素材/技法
板絵着色
制作場所
日本
所蔵美術館
    東京国立博物館応挙館
ジャンル