仔犬図

Puppies

円山応挙

作品解説
円山応挙はしばしば仔犬を題材に描いています。この作品でも色の違う小さな仔犬たちがたわむれる様子が描かれています。じゃれ遊ぶ子犬たちの愛くるしさは江戸時代の人々の心を癒したに違いありません。生まれて間もない仔犬たちを好んで描いた応挙でしたが、それまでの日本画の歴史の中で仔犬が題材として描かれることは少なかったと言います。円山応挙の作品は写実的な表現と民衆に親しみやすい作風から、貴族から町民までさまざまな層に人気がありました。このような仔犬の絵も当時は多くの人から好まれたことでしょう。墨の濃淡の差で表現される毛並みの描写やそれぞれの表情をみると円山応挙の画力の素晴らしさが感じられます。
制作年
18世紀
素材/技法
絹本墨画淡彩
制作場所
日本
所蔵美術館
ジャンル