二菩薩釈迦十大弟子

Two Bodhisattva Buddha ten large disciples

棟方志功

作品解説
1956年ヴェネツィア・ビエンナーレ国際美術展にてグランプリの国際版画大賞を受賞した、「世界のムナカタ」の代表作です。釈迦の十大弟子に文殊・普賢の二菩薩を配し、六曲一双屏風の構想で制作されました。1939年に最初の制作が行われましたが、東京の空襲で二菩薩の版木が消失、そのため1448年に二菩薩は改刻されています。「改刻前」と「改刻後」の2種類が存在し、様々な所蔵先に分かれているのはそのためです。この作品を制作するにあたり、棟方には十大弟子について深い知識は無く、それぞれの名前も完成後に付けたそうです。従来的な十大弟子の図様とは無縁で、手で結んでいる印相なども正確ではありません。しかし力強く生き生きと生命力に溢れて表現された十大弟子の姿は、仏に近づこうとする深い内省の眼差しから苦悩と葛藤を激しく露わにする様まで、彼らの人間性や精神性までもが匂い立つようです。各図の配置は屏風によって不統一で、棟方は最晩年まで十人の名前と並べ方を考え続け、変化させました。完成に安住しない棟方の追求心が伺い知れます。
制作年
1939年、1948年改刻
素材/技法
木版、六曲一双屏風
制作場所
日本
所蔵美術館
    棟方志功記念館
    總持寺
    千葉市美術館
    宮城県美術館
    南砺市立福光美術館
    京都国立近代美術館
    パラミタミュージアム
    柏市砂川コレクション
    龍泉寺
ジャンル