松島図屏風

Waves at Matsushima

尾形光琳

作品解説
『松島図屏風』は尾形光琳らしさの溢れる作品の一つと言えます。六曲一隻からなるこの作品は、俵屋宗達も同じものを描いています。俵屋宗達は生没年のわからない人物で、尾形光琳との間に直接的な師弟関係があったかどうかはわかっていません。しかし光琳は俵屋宗達の『松島図屏風』、『風神雷神図屏風』、『槙楓図屏風』などに基づいた同様の作品を残しており、光琳が宗達から大きな影響を受けていたのは確かです。海の荒々しさが迫力を与えている一方で松島は静かに描かれていて落ち着きある印象です。現在はボストン美術館が所蔵していますが、これはアーネスト・フェノロサが買い求めたもので、光琳が世界的に高い評価を得ることに繋がるきっかけとなりました。
制作年
18世紀
素材/技法
紙本金地着色
制作場所
日本
所蔵美術館
ジャンル