我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか

Where Do We Come From? What Are We? Where Are We Going?

ポール・ゴーギャン

作品解説
「我々はどこから来たのか 我々は何者か 我々はどこへ行くのか」は、ゴーギャンのもっとも有名な作品で、彼の死生観を描いており、死を決意したゴーギャンの遺書的な作品でもあります。この作品はフレスコ画を意識して描かれた大作で、「見る」のではなく右から左へと「読む」絵画、右端に描かれた眠っている赤ん坊にはじまり、左端に描かれた死を見つめる老女へと向かいます。赤ん坊と老女の間には、複数の人物と動物のほかに「神」を思わせる像も描かれており、中央に立つ女性はリンゴに手を伸ばしたイヴを連想させます。この作品を完成させたあと、ゴーギャンはヒ素を飲んで自殺を図りましたが皮肉にも生き延び、その後、フランスの友人に宛ててこの作品の意味を説明する手紙を送りました。けれど、手紙には書かれていなかった要素も多く、タイトルの答えは見るものにゆだねられています。
制作年
1897年 - 1898年
素材/技法
キャンバスに油彩
制作場所
タヒチ
所蔵美術館
ジャンル