かぐわしき大地
"Te Nave Nave Fenua(原題)|Delightful Land (英題)"
ポール・ゴーギャン
作品解説
「かぐわしき大地」は、ゴーギャンが最初のタヒチ滞在中に現地の13歳の妻、テハアマナをモデルにして描いた作品です。少女のポーズは、ゴーギャンのお気に入りだったボロブドゥール寺院のレリーフを参考にしたものですが、描かれている構図は明らかに旧約聖書を意識しており、エデンの園のエヴァをイメージしています。ゴーギャンはタヒチに渡航する前に「異国のエヴァ」という作品を描いており、これはそのタヒチ版と言える作品で、赤い羽根のあるトカゲはエデンの園の蛇の代わりです。タヒチ渡航後、ゴーギャンはこのようなタヒチの光景で旧約聖書を表現する宗教画を、数多く描いています。
制作年
1892年
素材/技法
キャンバスに油彩
制作場所
タヒチ