ベツレヘムの人口調査
The Census at Bethlehem
ピーテル・ブリューゲル
作品解説
『ベツレヘムの人口調査』はピーテル・ブリューゲルにより1566年に描かれた作品です。この作品の題材は旧約聖書の物語に基づいています。イエスの両親であるヨセフとマリアの時代、全世界の人口調査をせよとの勅令がローマ皇帝アウグストゥスから出たことで、ヨセフとマリアもガリラヤの町ナザレを出て、ユダヤのベツレヘムというダビデの町へ戻ります。人口調査とともに住民登録を行い、マリアはベツレヘムで、イエスを産みます。画面下にはロバに乗ったマリアとロバを引くヨセフが描かれています。題材は聖書の物語ですが、舞台は当時ピーテル・ブリューゲルが生きた16世紀のフランドル地方の冬になっています。これはピーテル・ブリューゲルが圧政と税金に苦しむ民衆の姿を風刺的に描いたものだと言われています。
制作年
1566年
素材/技法
油彩パネル画
制作場所
ベルギー