牛群の帰り

The Return of the Herd

ピーテル・ブリューゲル

作品解説
『牛群の帰り』はアントワープの銀行家であったニクラース・ヨンゲリングの注文で1565年にピーデル・ブリューゲルによって製作された作品です。この作品は6つの絵からなる連作月暦画の一つであり、この絵画は11月頃における、農民の日常生活を描いた作品です。画面手前には牛追いたちが牛を追い立てていく様子が生き生きと描かれ、村の背後には厳しい自然が連なっていています。連作月暦画に共通する石膏の下地により、背景の山々は抒情に富んだ雰囲気が出ています。寒々しい薄暗い場面表現はフランドル地方の画家であるピーデル・ブリューゲルが得意とする表現の一つです。
制作年
1565年
素材/技法
油彩パネル画
制作場所
ベルギー
所蔵美術館