怠け者の天国

Das Schlaraffenland

ピーテル・ブリューゲル

作品解説
『怠け者の天国』は1567年に制作されたピーデル・ブリューゲルの作品です。ここでは聖職者、農民、兵士が、テーブルの下に寝そべっている様子を描いています。身につけているものやそばにある道具がそれぞれの職業を指し示しています。聖職者は毛皮のコートの上、兵士はクッション、農民は地面に座っている様子が社会的地位の差を示しています。キリスト教徒において、怠けることは七つの大罪の一つに当たります。16世紀は誰しも満足に空腹を満たすことができない時代でしたが、ここでは満腹の3人が描かれています。食の不安から解放されて、ぐっすり休憩できる贅沢ですら罪というのはピーデル・ブリューゲルらしい皮肉がこもった作品と言えます。
制作年
1567年
素材/技法
油彩パネル画
制作場所
ベルギー