楽園のアダムとエヴァ
Adam and Eva in Paradise
ピーテル・パウル・ルーベンス
作品解説
『楽園のアダムとエヴァ』はルーベンスの1629年の作品です。題材は旧約聖書の物語のエデンの園で暮らすアダムとエヴァです。ここではルーベンスの得意とする躍動的な構図や華やかな色彩表現は見られず、伝統的なアダムとエヴァの表現にとどまっています。これはルーベンスの三人目の師であるファン・フェーンの影響が見られると考えられ、肉体表現も落ちつおいています。この後ルーベンスはイタリア・ヴェネツィアで、ティツィアーノ、ヴェロネーゼ、ティントレットらの絵画、ローマでは古代ギリシア、古代ローマの芸術作品、イタリア・ルネサンスの巨匠レオナルド・ダ・ヴィンチ、ミケランジェロ、ラファエロの作品を目にし作風の幅が広がって行きます。
制作年
1629年
素材/技法
油彩・板
制作場所
マドリード