水面に象を映す白鳥

Swans Reflecting Elephants

サルバドール・ダリ

作品解説
「水面に象を映す白鳥」は、ダリがダブル・イメージで描いた作品の中でも最も有名な作品です。一見、水辺に佇んでいる3羽の白鳥が描かれているように見えますが、水面に反映した白鳥は象の姿に見え、白鳥の後ろに描かれた枯れ木も反映した水面の中では象の足の部分になっています。これぞ、ダリが述べている「非合理なものを無意識的に理解する方法は、狂乱的な現象の連想を説明的に批判することを土台にした」という偏執的批判的方法(ダブル・イメージ)を用いた表現方法です。カタルーニャ地方の風景な中にある崖には、ポケットに手を入れた男性がいますが、これはダリ自身を描いており、この作品はダリの心像風景を描いていると言われています。
制作年
1937年
素材/技法
キャンバスに油彩
制作場所
不明
所蔵美術館
    プライベートコレクション