テーブルとして使われるフェルメールの亡霊

The Ghost of Vermeer of Delft Which Can Be Used as a Table

サルバドール・ダリ

作品解説
「テーブルとして使われるフェルメールの亡霊」には、サインや完成日が記されていませんが、1934年に完成されたことが知られています。これは、ダリが画家ヨハネス・フェルメールに対して絶大な賞賛を表現した作品のひとつで、フェルメールが描いた「絵画芸術」を参照し、この作品ではフェルメールと思われる画家がひざまづいてテーブルとして表現された後ろ姿が描かれています。遠くに描かれている山の風景は、故郷スペインのポルトリガトの風景に基づいています。フェルメールが描いた「絵画芸術」では、キャンバスに寄り掛かった画家の手をぼかして描いていますが、ダリが描いた本作ではフェルメールとして描かれた画家の腕は杖に乗っており、絵画芸術に似た様をダリなりの方法で表現していると思われます。
制作年
1934年
素材/技法
キャンバスに油彩
制作場所
不明
所蔵美術館
    ザ・ダリ・ミュージアム