ペルピニャン駅

Perpignan Railway Station

サルバドール・ダリ

作品解説
一般的には、「ペルピニャン駅」と呼ばれるこの作品には、実は「ポップ、オップ、月並派、大いに結構」という世界一長い絵画のタイトルとされる正式名称があり、ペルピニャン駅を描いた作品です。ダリはペルピニャン駅を、「宇宙の起源にふれるような恍惚感とともに宇宙の成り立ちについてはっきりと強烈なビジョンを得」て、ここを「宇宙の中心である」と宣言するほど特別に重要な地であるとみなしていました。そんなペルピニャン駅を舞台としたこの作品には、手を広げ浮遊した状態で同じ軸上に配されたダリを表す2人の人間や、そのダリを反重力状態で眺める妻ガラが描かれています。対象軸を組み合わせ、効果的に光が描写されるようにダークブラウンやイエローが配色された構図は、ペルピニャン駅を宇宙の中心としていたダリのビジョンが表現されています。
制作年
1965年
素材/技法
キャンバスに油彩
制作場所
不明
所蔵美術館
    ルードヴィヒ美術館