林和靖図
Painting of Lin Bu
曾我蕭白
作品解説
上海から電車で4時間ほどかかる場所に杭州があります。ここで人気の景勝地は西湖。その一角に、1000年ほど前、林和靖という世捨て人が庵を編みました。そして梅の木を植え、鶴を飼い、風流三昧の生活を送るのです。これは中国のみならず、日本の文人たちの憧れとなりました。蕭白もこのモチーフを描いています。ところが風流で優雅な生活を送っているはずの林和靖はまるでつまらなそうな顔をしているのです。このように蕭白は、それまでよしとされていたもの、理想とされていたものに、疑問を投げかける作品を多く書いています。
制作年
1760年ごろ
素材/技法
紙本墨画
制作場所
日本