鶴下絵三十六歌仙和歌巻

Anthology with Crane Design

俵屋宗達

作品解説
『鶴下絵三十六歌仙和歌巻』は俵屋宗達が描き、本阿弥光悦が筆をとった巻物で、平安時代の和歌の名人36人(三十六歌仙)の和歌をしたためた全長13.5mの作品として知られています。鶴が列を作りながら対岸に到るまでの姿を描いており、鶴は素早い筆で金泥と銀泥のみで描かれています。俵屋宗達の絵画工房「俵屋」は、扇絵を中心とした屏風絵や料紙の下絵など、紙製品全般の装飾を制作していましたが、このように本阿弥光悦が筆をとった共同作品というのはとても貴重です。俵屋宗達の時代は工芸品と絵画の境目ははっきりしておらず、絵師も工芸人も分け隔てなくさまざまな分野の作品を作っていました。この作品は京都国立博物館で見ることができます。
制作年
17世紀
素材/技法
紙本金銀泥絵・墨書
制作場所
日本
所蔵美術館
ジャンル