源氏物語関屋澪標図屏風
Tale of Genji, Sekiya and Miotsukushi chapters
俵屋宗達
作品解説
『源氏物語関屋澪標図屏風』は六曲一双の襖絵で、『風神雷神図屏風』と並んで、宗達最高傑作との評価が高い作品です。この図屏風には「法橋宗達」の落款があります。「法橋」とは日本において僧侶に対し与えられた位階のことで、朝廷が絵師である俵屋宗達にこの位を与えたのは異例のことでした。当時俵屋宗達はそれだけ一流の絵師とみなされていたのです。この後尾形光琳なども「法橋」の位を受けますが、絵師の最高位とみなされるようになりました。宗達は「源氏物語」の中から関屋の巻と澪標の巻を主題とし描きました。関屋の巻は光源氏が石山寺に参詣する場面ですが昔の愛人空蝉に逢う様子が描かれています。澪標の巻は、光源氏が住吉神社に参詣する場面で、昔の愛人明石の上が船に乗ってくる様子が描かれています。
制作年
17世紀
素材/技法
紙本金地着色
制作場所
日本