紅葉

Autumn Leaves

横山大観

作品解説
紅葉(こうよう)は六曲一双の大屏風に燃えるような紅葉が大胆に描かれた昭和の大観を代表する作品で、還暦を超えた年齢を感じさせない激しい紅葉の赤は、緊張感と生命力に満ちています。画面の大部分を占める群青は清流そのものであり、山並みはなく、日本の老木の紅葉の勢いは清流と共に精気を奮い起こしています。そして、群青のさざ波にはプラチナが煌びやかに輝き、一羽のセキレイが空気感を表しています。そこには弱さや迷いはなく、ただただ力強い自然感だけが存在しています。この緊張感と気品は他にはない大観ならではの表現と言えましょう。
制作年
1931年
素材/技法
紙本彩色
制作場所
東京
所蔵美術館
ジャンル