松井冬子
Fuyuko Matsui1974年年-
女子美術大学短期大学部造形学科油彩画専攻卒業は就職するも、新たに日本画家を志し、4浪を経て、6度目の受験で東京藝術大学美術学部へ入学します。
幽霊画、九相図、内臓、脳、筋肉、人体、動物を題材にした作品を発表し、そのシュールでグロテスク、しかし見る者を惹きつけてやまない画風にアート業界やあらゆる国内外のメディアや注目を寄せています。
現在ではまれな絹本着色を使用し、絹地に岩絵の具で繊細な線を描いていく古典的な方法を採っているのも大きな特徴です。
おぞましい姿を描きながらも、異様な美しさと気品をたたえる不思議な空気感は緻密な筆使いと類い稀な才能により発揮されるものです。
藤棚の下で前屈みに佇む少女を描いた『世界中の子と友達になれる』、内臓をさらけ出しながらこちらを見つめる横たわった女性像『浄相の持続』といった作品が有名で、原画であれば数百万単位の値が付いています。
2011年には大規模個展も開かれ、またNHK紅白歌合戦の審査員を務めるなどメディアへの露出も増えており、今後も世界的に注目されてくことは間違いありません。
1974年 静岡県に生まれる。
1994年 女子美術大学短期大学部造形学科油彩画専攻卒業。
2002年 東京芸術大学美術学部日本画専攻卒業。
2007年 東京芸術大学大学院美術研究科博士後期課程美術専攻日本画研究領域修了。博士論文「知覚神経としての視覚によって覚醒される痛覚の不可避」を東京芸術大学へ提出し博士(美術)の学位を取得。
2008年 「松井冬子展」が静岡県の平野美術館で開催。
2010年 フランス・パリのGalerie DA-ENDにて「松井冬子展」開催。
2011年 12月17日から横浜美術館で「松井冬子展 世界中の子と友達になれる」が開かれる。
2015年 東京2020エンブレム委員会の委員に就任。