デルフトの眺望
The View of Delft
ヨハネス・フェルメール
作品解説
フェルメールの作品はほとんどが風俗画ですが、風景画も2点あります。そのうち一つがこの『デルフトの眺望』。フェルメールはその生涯のほとんどを、このデルフトで過ごしました。デルフトはオランダ建国の父といわれるオラニエ公ウイレム1世が、1572年にハーグからここに居を移してから、政治・経済的に重要な拠点となっています。この絵は街の南の端、スヒー川の対岸から眺めた情景で、スヒーダム門やロッテルダム門、フェルメールが洗礼を受けた新教会や、フェルメールの埋葬された旧教会などが描かれています。フェルメールのデルフトへの愛が感じられる傑作です。
制作年
1661年
素材/技法
キャンバスに油彩
制作場所
デルフト