反逆者たちの懲罰(コラ、ダタン、アビラムの懲罰)
Punishment of rebels
サンドロ・ボッティチェリ
作品解説
"同作は、ボッティチェリが当時の有名なな画家たちと手がけたシスティーナ礼拝堂側壁画制作です。『反逆者たちの懲罰(コラ、ダタン、アビラムの懲罰)』は、1481から82年にかけて、ペルジーノ、ピントリッキオ、ギルランダイオ、コジモ・ロッセリ、ピエロ・ディ・コジモ、ルカ・シニョレッリら当時活躍していた画家たちがローマに集められましたが、システィーナ礼拝堂の側壁画≪モーセ伝≫や≪キリスト伝≫のなどの内、ボッティチェリの代表的な作例である本作は、キリスト教美術の図像としては非常に珍しい旧約聖書『律法』より、律法者モーセへ叛逆したコラ、ダタン、アビラムの懲罰の場面が中央と左右に三場面として描かれています。背景には初めてキリスト教を公認した皇帝聖コンスタンティヌス帝の凱旋門が配されています。この律法者モーセによる父なる神への反逆者たちへの懲罰の各場面は、鮮やかな色彩と透明感による三つに分かれた古代風の都市風景に重なり、人物描写においてもボッティチェリの特徴的な古典を感じさせる優美性を示しています。なお、ボッティチェリはシスティーナ礼拝堂の側壁画として本作のほかに『モーセの生涯の出来事』や『キリストの誘惑と癩病者の浄め』を手がけた。|"
制作年
1481から1482年ごろ
素材/技法
テンペラ
制作場所
ローマ