相馬の古内裏
The Haunted Old Palace at Soma
歌川国芳
作品解説
"「相馬の古内裏(そうまのふるだいり)」は江戸時代の読本「善知鳥安方忠義伝(うとうやすかたちゅうぎでん)」を題材にした作品で、平将門(たいらのまさかど)の遺児である瀧夜叉姫(たきやしゃひめ)が呼び出した骸骨の妖怪が、大宅太郎光国(おおやたろうみつくに)に襲い掛かる場面を描いています。|作品の舞台となっている古内裏は、平将門が下総猿島郡に築いたもので、将門の死後は廃屋となっており、大宅太郎光圀はそこにやってきた源家の勇士です。|将門が死んだあと、源家に復讐するために瀧夜叉姫はさまざまな妖術を使って暗躍します。|この場面、原作ではたくさんの骸骨が現われていますが、国芳は1体の巨大な骸骨を描くことで、鬼気迫る場面をダイナミックに表現しています。"
制作年
1840年 - 1844年
素材/技法
多色刷木版画
制作場所
江戸向島(花街)、現在の墨田区