浮世絵

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浮世絵は江戸時代に発達した風俗画の様式で、江戸を中心に発達したため、「江戸絵」とも呼ばれています。
浮世絵の様式は大和絵(やまとえ)がもとになっていますが、大和絵の流れをくむ伝統的な日本画に対して、風俗を題材に描いているのが浮世絵の大きな特徴です。

「浮世絵」という呼び名は絵とともに生まれた造語で、文字どおり「浮世の絵」という意味ですが、この場合の浮世にはさまざまな意味があります。死後ではなく現世であり、過去でも未来でもない「いま」この瞬間のこと。
そして、俗世にはつらいことや楽しいことがたくさんありますが、楽しい場所はもっぱら悪いところとされ、幕府によって厳しく取り締まられています。
このため、初期の浮世絵では遊郭(ゆうかく)や役者絵、相撲絵など、「悪所」とされた風俗を主なテーマにした作品が描かれました。
庶民が購入しやすいように、浮世絵は値段が安くて大勢の人が手にできる木版画で制作されましたが、浮世絵師たちは同時に肉筆画も描いており、なかには肉筆画専門の浮世絵師もいました。

浮世絵の歴史は、大きく分けると初期、中期、後期の3期に分けられます。
初期の浮世絵は単色刷り(墨摺)しかできなかったため、色付けには絵筆を使っていました。のちに多色刷りが考案されたことで、色彩豊かな浮世絵が登場します。この多色刷りの浮世絵を、単色刷りの浮世絵と区別して「錦絵(にしきえ)」と呼び、ここから浮世絵の黄金時代といわれる中期に入ります。

中期を代表する浮世絵師は、東洲斎写楽、喜多川歌麿、歌川国政など。繊細な美人画や迫力のある役者絵が人気を集めました。
19世紀、1801年以降の作品が後期に分類されますが、厳密には喜多川歌麿の死後(1806年以降)を後期と唱える説もあります。

後期を代表する浮世絵師は、葛飾北斎、歌川広重、歌川国芳など。旅行ブームにともなって数多くの名所絵が描かれたほか、伝奇ブームが起きると武者絵が描かれ、水滸伝ブームが起きると水滸伝シリーズを描くといったように、大衆の期待に応えるシリーズ作品が次々と制作されました。
日本の浮世絵はフランスに渡り、のちに印象派の画家たちに大きな影響を与えることになります。

関連アーティスト
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