夏草図屏風
Summer and Autumn Grasses
尾形光琳
作品解説
『夏草図屏風』は金色の下地に様々な夏草が、画面中央を右上から左上に横切る斬新な構図の作品です。また鮮明な補色対比が用いられているのは、光琳の得意とする色彩表現とも言え、当時の人々の目にも都会的でファッショナブルに映りました。呉服商「雁金屋」の当主・尾形宗謙の次男として生まれた光琳は生来遊び人であったと言います。そのうち財産が底をつき、生計を立てるために始めたのが絵でした。しかし光琳は絵にこそ自分の天分があるといつも言っていたといい、その言葉通りこの絵には光琳の並ではない才能が感じられます。
制作年
18世紀
素材/技法
紙本銀地着色
制作場所
日本
