象徴主義

Symbolisme
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象徴主義は自然主義などへの疑問から1870年ごろに台頭した芸術運動です。美術のみならず、文学など広範囲に渡って広まりました。抽象的な概念をどう表現するか、がテーマで、美術においては、アカデミズムに反する動きとして人間の内面や神秘を象徴的に表現しようとしました。その代表格がギュスターヴ・モローです。同じ象徴主義の作家ユイスマンスは著書『さかしま』のなかでモローの作品に言及しています。イギリスでは、19世紀半ばに結成されたラファエル前派が中世への憧憬から独自の唯美主義的美術を作り、独自の発展を遂げています。ベルギーでは1883年に開催された「20人展(Les XX(レ・ヴァン))」などにより、象徴主義が知られるようになりました。アール・ヌーヴォーをはじめとする世紀末芸術にも大きな影響を与え、混合した様式が見られるところもあります。また、ベル・エポックの画家として有名なミュシャは、後年故郷のチェコに帰り、象徴主義的な大作『スラヴ叙事詩』を作成しています。
関連アーティスト
ギュスターヴ・モロー,ポール・ゴーギャン,ジョン・エヴァレット・ミレー,ウィリアム・モリス,オーブリー・ビアズリー,アンリ・ファンタン=ラトゥール,ジェームズ・アンソール,フェルディナント・ホドラー,アルフォンス・ミュシャ,エドヴァルド・ムンク