千絵の海

Sea of ​​Chie Soshu Choshi

葛飾北斎

作品解説
「千絵の海 総州銚子(そうしゅうちょうし)」は、北斎が各地の漁をテーマとして、海や川といったの自然と人間が織り成す日常の光景を描いた10枚シリーズの1図です。この作品は、船の難所として知られる銚子の海に出た漁船を描いたもので、空を描かず画面いっぱいに波のようすが描かれており、波に翻弄されながらも必死に漁をしている2艘の船は、リアリティと自然の脅威を見る者に印象付けます。波は荒削りな線で描かれているのに対し、波頭や岩にはまるで点描のような細やかな表現が用いられており、それぞれがあいまって独特の世界観を作り出しています。
制作年
1833年
素材/技法
多色刷木版画
制作場所
千葉県銚子市
所蔵美術館
    千葉市美術館
ジャンル